なぜ痩せたままでいることが出来ないのか?
答:なぜなら、ダイエットが習慣になっていないから
時代が進歩するにつれ、いくつもの新たなダイエット手法が生まれています。しかし、どの方法を採用しても、「痩せる」ことは出来ても、「痩せた状態を維持する」ことは大変難しいです。
痩せる方法自体はどんな方法でもいいのですが、その後に状態を維持することが重要です。そこで、「習慣の力」を利用して体型を維持し続ける方法論をお伝えします。
- 問:なぜ習慣になっていないのか→答:脳はゆっくりとしか変化しないから
- 問:どうすれば脳の変化を起こせるか→答:苦労と思わない範囲で目標を設定すればよい
- 問:苦労と思わない目標設定は、どうすれば出来るか→答:どんな日であっても絶対に失敗しない最低限の範囲に設定しましょう
- 問:習慣化できるくらい小さな効果のままで意味はあるのか?→答:ダイエット強度を自然に強くしていけるので、効果は大きくなりますし止まることはありません
問:なぜ習慣になっていないのか→答:脳はゆっくりとしか変化しないから
例えば、糖質制限についてお話しましょう。急に糖質をカットすることになったら、最初は意志の力で2,3日、もしくは1週間続いて多少痩せたとしても、突然の食欲を押さえきれず、ドカ食いしてしまう人は結構います。無理やりに糖質を摂取しない体を作ろうとしても、大きな拒否反応を引き出してしまうのです。
もちろん、人間は本来的には環境の変化に対応できる生物です。脳は変化自体はするのですが、その速度は極めて低いものなのです。意志の力でどうにかなるものでは決してありません。そう簡単には習慣にならないのです。
習慣にならなければ、一旦は痩せることがたとえ出来たとしても、どこかのタイミングでまた太るようになってしまいます。したがって、習慣化できなければ痩せた状態を維持することは出来ません。
問:どうすれば脳の変化を起こせるか→答:苦労と思わない範囲で目標を設定すればよい
上の方で拒否反応について書きました。一気に1日の糖質ほぼゼロみたいな食生活にすると、数日後に意思では押さえられない本能が暴走し、気づいたらお米をバカ食いしているような状況になります。脳が通常からの変化分をモニタリングしていて、そこから逸脱が大きいようだと拒否反応してしまうのです。
脳が体の変化に追いついていないまま突っ走りすぎると拒否反応が起きてしまう。意志の力ではなく、脳の自然な変化を重視させましょう。脳をうまく騙せるような、非常に小さな範囲に収まるように、体の変化を始めるのです。糖質制限の例えで言えば、「1食分の糖質を減らす」では大きすぎます。次の章で説明するように、「一口分減らす」レベルから始めるべきなのです。
問:苦労と思わない目標設定は、どうすれば出来るか→答:どんな日であっても絶対に失敗しない最低限の範囲に設定しましょう
「なぜ一口分なのか?あまりに小さすぎないか?」と思われたかもしれません。でもこれがいいのです。日によって、お米が食べたいこともあるでしょう。そこで我慢させてしまうような分量では効果がありません。
どんなコンディションの日であっても、必ず実行できる必要があるのです。毎日実行できなければ、脳はそれに合わせて変化してくれません。ひたすらに継続することによってのみ、脳が重要な行動だと認知し変化してくれるのです。体の変化はそれからです。
もしダイエットが続かなかった場合、それはそのダイエットの強度が大きすぎて、脳の変化のプロセスにあっていなかったのです。今度からは「辛い」という意識が浮かび上がらないレベルに押さえておきましょう。
問:習慣化できるくらい小さな効果のままで意味はあるのか?→答:ダイエット強度を自然に強くしていけるので、効果は大きくなりますし止まることはありません
脳が気づかないレベルに小さく事を進めれば、習慣化できることが分かりました。脳への影響が小さければ、体への影響も小さいと考えるかもしれません。少なくとも最初のうちは、確かにその通りです。
ただし、ここが面白いところなのですが、仮に一口分だけ糖質を減らし続けていると、ある日「もう少しだけ減らしてみよう」と自然と思いついてしまうことがあります。これは脳の変化が十分に起こり、次のステージに向かう準備が出来たことを示します。「なんだか一口だけ減らすのはもったいないな」というような感覚が湧いてきます。これを続けていると、1食分の糖質を減らしたり、はたまた3食全てで糖質制限が無理なく出来るようになります。
ここでは糖質制限を例に出しましたが、運動で言えば筋トレを「1回」だけ行おうとしてみてください。たった1回です。10回ではありません。1回だけなれば、1分もかかりません。10秒以下です。どんな日でも出来ます。
この記事が皆さんのダイエットの参考になれば嬉しいです。
参考文献
書名:小さなダイエットの習慣
出版社: ダイヤモンド